私のオススメSideM楽曲10選
こんにちは。「ぺぱっと」と申します。
オススメSideM楽曲10選の盛り上がりすごいですね。
公式企画はもちろん有志の方の企画でもSideMが活気づいていると、えも言われぬ嬉しさに見舞われます。
お祭り気分に乗っかってこの企画のためだけにはてなブログのアカウントを取得しました。はてブロって歌詞の記載が可能なんですね。(↓参考)
はてなブログにJASRAC管理楽曲の歌詞の掲載が可能になりました - はてなブログ開発ブログ
下記が主催様による企画概要説明です。楽しい企画をありがとうございます!
はじめに
一応自己紹介を。こういった視点で記事を書いています。
・冬美旬中心High×Joker担当P
・Altessimoのファン
・SideMに入ったきっかけはエムステ・アニメ(今年で6〜7年くらい)
・モバ、ステ、スタ全てプレイ経験あり
・音楽的知識はゼロ
オススメ楽曲の選出テーマならびに順番は「この10曲でライブのセットリストを組むなら」という基準で決めています。
認識違いや知識不足がありましたらどうかご容赦ください。
よろしくお願いします。
- はじめに
- 1. JOYFUL HEART MAKER(High×Joker)
- 2. Compass Gripper!!!(FRAME & もふもふえん & F-LAGS)
- 3. ミュージアムジカ(W & Cafe Prade & もふもふえん)
- 4. Resonate Blessing(都築 圭)
- 5. 冬の日のエトランゼ(DRAMATIC STARS & Beit)
- 6. mermaid fermata(Altessimo)
- 7. Genuine feelings(冬美 旬)
- 8. HEAT BEAT "Identity"(秋山隼人)
- 9. Reason!!(315 ALLSTARS)
- 10. 組曲 -to All Ages Concerto-(Altessimo & 彩)
- おわりに
- おまけ
1. JOYFUL HEART MAKER(High×Joker)
初っ端から担当ユニット曲を選ばせていただきました。ハイジョって切り込み隊長が似合いますよね。
共感してくださる同担の方もいらっしゃると思いますがハイジョのロック曲ってもうめちゃめちゃ念願だったんですよ。
ハイジョは明るい曲が多くてポップな印象が強いユニットでした。もちろんそれらの楽曲も好きだけど、やっぱり315プロ唯一のバンドユニットとしてはロックフェスに参加した時にブチ上がれるような熱い曲も欲しい。ハイジョを知らない人もガツンと惹きつけられるような強いインパクトが欲しい。そこに彗星のように現れた、ロックバンドとしてのHigh×Jokerを見せてくれる楽曲がJOYFUL HEART MAKERです。
作曲はロックバンド「PENGUIN RESEARCH」のギタリスト・神田ジョンさん。ほんまもんのバンドサウンド。ありがたいことこの上ありません。しかもギタリストの方が手掛けてくださったというのがまた嬉しくて、というのもこの曲はCDのドラマパートにてハイジョのギタリストである隼人の作曲であることが明示されているんですね。え!?秋山隼人くんってこんなかっこいい曲作るの…!?恋しちゃうじゃん…。
ハイジョ史上類を見ない強気な歌詞もかっこいいんですよ。なんたって1番サビが
We are JOKER!ひるむがいい
主導権は渡さない 絶対
「ひるむがいい」って。場を制圧している者の言葉遣いですよこれは。ハイジョが青春の全能感のままに「強者」の格を手に入れてしまった…好き…。
だけど等身大のハイジョらしさが見える歌詞もあって、
陽 当たらないような 秘めた想いも
書くべきだって悟った(Time)A.M.2時
とか本当にうんうん唸って作詞しながら午前2時まで起きてる日があるんだろうなっていう質感が感じられるんですよね。健康優良児っぽく見えるハイジョ(特に隼人)がたまに見せてくるクリエイター的な一面グッときませんか?ハイジョってバンドでありシンガーソングライターなんですよ…。
だけど歌詞で1番特筆すべきは
We are JOKER!何度でも
君のもと 辿り着いて(いいかい?)
"喜び"って絆を ほどけないように結ぶよ
そう、サイスタや3DライブMVでも使われている箇所ですね。
この曲がリリースされた数ヶ月後、SideMは大きな喪失を経験しました。
ご多分に漏れず私も大きなショックを受け、しばらくはSideMの楽曲が聴けない時期が続き——だけどやっぱりどうしても私はSIdeMと315プロのアイドルたちのことが大好きでした。諦められませんでした。
私の心がどんなに曇っても、本当にHigh×Jokerは何度でも私のもとに辿り着いてくれました。
曲を聴いてくれる全ての人の手を絶対に離さない、離したくない。なんて欲張りで愛情深いジョーカーたち。彼らに手を引いてもらい私はまた立ち上がることができました。
いつかこの楽曲をひっさげて外部フェスに乗り込むハイジョが見たいです。そしてまた、新しく出会った人たちの手を取って走っていこう。
2. Compass Gripper!!!(FRAME & もふもふえん & F-LAGS)
ココロ呼吸するように 夢を求めてみようよ
例えば僕たちは"未来を君と見たい"
すごくないですか?アイドルたちが私(聴き手)と未来を見ることを「夢」って表現してくれるんですよ。
9人のアイドルが手を引き背中を押し、私(聴き手)が空を翔ける勇気を引き出そうとしてくれる楽曲。勇気と信頼と夢をミックスして音楽にしたらCompass Gripper!!!になると思います。ホビアニの挿入歌っぽい。OPでもEDでもなく、ここぞという時に流れる挿入曲。勝ち確BGM。
FRAMEの力強さ、もふもふえんの芯ある優しさ、F-LAGSの爽やかさが合わさって、こちらに寄り添いながらも確かに希望へ導くという意志をビシビシと感じます。
落ちサビで英雄・涼ちん・直央くんのリーダーズが歌うパートとか、歌詞にも歌声にもその意志が表れてて大好き。あとタイトルの!が3個なのって歌唱ユニットの数ですよね多分。
ただ励まして後押しするんじゃなくて、アイドルたちがこっちに全幅の信頼を寄せ一緒にいたいと思ってくれているのがこの曲のポイント。
だってさあ!大好きなアイドルにそんなこと言われたら…手を取って一歩進みたくなるじゃん!なるんだよ!!私からしたら希望はCompass Gripper!!!だよ…。
ところで私は2021年のプロミ用に企画されたシャッフル楽曲投票でハイジョ&神速にこの曲を投票しました。そしたら叶っちゃった。マジで?
原曲があってのカバーということを前提に。担当の歌うコングリ、最っっっっ高でした。
3. ミュージアムジカ(W & Cafe Prade & もふもふえん)
この曲は好きとか嫌いというよりは信仰の域に達しています。長らくConpass Gripper!!!と並んで私の中のSideMでオススメしたい楽曲トップ2を担っていました。
はちゃめちゃ底抜けに明るいのになんだか泣きたくなる楽曲ですよね。たぶんそれってアイドルがこの曲を聴いている「私」という存在をすごく大切にして肯定してくれるから。
私はすぐアイドルのことを「光」「太陽」「救済」などと表現しますが、この曲はなんとアイドル側がこちらのことを「太陽」と呼んでくれるのです。
キミは太陽 あらため 名を呼ぶひと
何度見てもすごい歌詞だ。作詞の真崎エリカ先生曰く(あくまで一つの説くらいのニュアンスで受け止めてほしいということではありますが)天岩戸伝説をモチーフにしているらしい。アイドルは名前を呼んでくれる人、つまり応援してくれる人がいないと成り立たない存在。だから応援してくれる人に笑っていてほしい、励ましたい。それを天照大神を外に出そうとしたアメノウズメに見立てたそうです。(伝聞なので齟齬がありましたら申し訳ございません)
何を考えていればそんな発想が出てくるのだろう。どうやって生きていればそんな美しい感性が備わるのだろうか。私が真崎エリカ詞に心酔し始めたのは間違いなくこの楽曲がきっかけです。
感受性のハプニング "ズキ"より"スキ"にしてみませんかぁ
自分ではコントロールできない負の感情を「感受性のハプニング」と表現してくれるの、自己嫌悪ごと柔らかく包み込んで受け止めてくれるような優しさがあっていつも泣きそうになります。
しかもこの歌詞、言葉の意味合いだけじゃなくて"ズキ"と"スキ"で音としての気持ちよさも兼ね備えています。つまり無敵です。
先にあげたCompass Gripper!!!も真崎エリカ作詞の3ユニット合同曲ですが、あちらの爽やかな力強さに対してミュージアムジカは賑やかさやかわいさ、お茶目さが際立っていますね。ひとえに歌唱アイドルの個性による作風の違いだと思いますが、面白いのは共通してもふもふえんがいること。もふもふえんさんってかっこよくてかわいくて優しいヒーローなんだ…。
歌詞に載っていないアイドルたちのセリフや笑い声が後ろでたくさん聞こえるのもめちゃくちゃ良いんですよ。一つ一つ誰が何て言ってるのか字幕が欲しい。アスランの真似をするだぶるちゃんとかそれぞれ自分の色が出まくって全然揃ってないカフェパレの乾杯音頭とかどこをとっても「らしさ」がすごく出ていて、歌い手のパーソナリティが重要視される二次元アイドルコンテンツならではの特色を上手く活かしているんですよね。
ミュージアムジカ様、お慕い申し上げております。
4. Resonate Blessing(都築 圭)
まずは別の方の有志企画にてこの楽曲に投票した際のコメントを貼り付けます。文章の温度感が違ってちょっと恥ずかしいですが…。
※投票させていただいた企画様→ アイマス楽曲大賞 in 2023
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まず圧巻なのが42秒にも及ぶイントロ。それもパートナー・神楽麗を彷彿させる…というかほぼ間違いなく彼が奏でるヴァイオリンの旋律。この時点でどんな歌詞よりも雄弁に都築圭にとっての神楽麗、ならびにAltessimoという存在の大きさが語られている。この荘厳な幕開けから始まるのは祝福の音楽である。音の一粒一粒が溢れんばかりの歓びに満ちている。恐ろしいほどに歌唱難易度の高い楽曲であろうに笑顔で歌っているさまが目に浮かぶのはさすが都築圭といったところだ。幾度も大切な人との別れを経験し、ついには音楽への情熱も見失っていた都築圭が全身で音楽を楽しんでいる。今の彼にとっては世界全ての音が「福音」なのだろう。この歌を通して気持ちを伝えたい相手は神楽麗なのかファンなのか、あるいは昔の己自身なのか。それを考えてみるのもまた一興だが、これがとても難しい。何故ならひとたびこの歌を聴けば天上の調べにより幸福に包まれ、とても考え事などできなくなってしまうのだ。
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やたらポエティックな文ですね。でもこんな文を書かせるくらい都築圭の音楽は感情を揺さぶってくるんです。
都築圭さんって泰然としていてこの世の何にも執着しない仙人のような印象だったんですが、全然そんなことなくて寧ろものすごく感情の質量が大きい人なんですよね。
そもそも音楽は感情を奏でるものなので音楽と共に生きてきた彼の感情が小さいわけもありませんね。
この曲は歌詞のところどころに今までのアルテの楽曲にちなんだワードを忍ばせています。
まだ名前も空も夢も知らないOne note
→Echoes My Note(神楽麗ソロ1曲目)
さあ 見せようか 生まれ変わるMoment
→オーロラ・モーメント(神楽麗ソロ2曲目)
祝福でCantabile…fly 羽ばたくよOpus
→Never end「Opus」
この男…神楽麗に対しての感情がデカい…!そしてアルテとして歩んできた足跡を余すことなく詰め込もうとしている…!
先にも書いた通り、都築圭の過去は喪失の連続でした。Altessimoの活動はそんな彼にとって、人生初の「獲得」の歴史になったのではないでしょうか。
神楽麗もプロデューサーもいなくならない。いなくならないまま新しい経験を積める。一緒に成長できる。新しい音が生まれる。
ああそうか、この音楽の豊かさはイコールで都築圭がAltessimoとして得てきたものの豊かさなんだ。
能動的にその幸福を自分以外の存在に語りかけ届けようとしているのもまた、彼がAltessimoとして過ごして成長した証なのかもしれません。
それにしても歌うっっっっま。
5. 冬の日のエトランゼ(DRAMATIC STARS & Beit)
SideMのラブソングの中で1番好きです。両想いのはずなんだけど心に距離があって、でも悲恋ではなく一緒にいたいと願っている。まだSideMにラブソングが少ない頃の楽曲だけど、ここを攻めてくるか!という絶妙な距離感が唯一無二だと思います。
輝とみのりは大人の男の実体験として切ない恋を知ってそうで、パブリックイメージとしてはクールな印象がある桜庭薫と恭二は恋に焦がれているギャップを見せ、最年少でふわふわしたイメージの翼とピエールは知らなかった大人びた顔を覗かせる。布陣が強い。
この曲を構成する全てが繊細で切なくて、とても美しいんですよね。
ピアノとリズムの中に聞こえるキラキラ音、どうしてこんなに雪を想起させるのでしょう。
ドラスタとBeitのファルセットは声にならない叫びのようで胸が締め付けられます。
太陽であり一番星と称される天道輝が、ただの男としてたった1人の相手に
光はここだと叫びたい
って歌うのヤッッバくないですか。独占欲と愛情がないまぜになったどうしようもない感情が凝縮されてる。
この先ずっと一緒にいたいという気持ちを
この先の記憶は
お揃いであるように
って言うのも表現が巧みすぎる。
そして曲の終盤の歌詞。
舞い散るエトランゼ
触れる前の君の温度
知る日は来なくても——
繋いだ温もりと
ずっとずっと側に居よう
大事なのは…ここにいる人
そう僕たちが…出会ってる世界
止まない粉雪
ここ、ラブソングとしてもそうですけどPとアイドルの関係にも同じことが言えると思うんです。
私たちプロデューサーは基本的に出会う前のアイドルのことを知りません。神視点の物語で過去を見る機会はありますが、それも彼らの人生のほんの一部分だけ。
SideMは特にアイドルが直接自分のことを語ってくれる機会を大切にしているからこそ語られないことは窺い知れないのです。
あるいは私も含めSideMの歴史の途中でこのコンテンツに入ってきた人は、自分が知らない担当の活動記録がありますよね。それってやっぱり寂しい。
だからつい悩んでしまうこともあるのではないでしょうか。「自分は担当Pだと言いながらこの人のことを何も知らない」と。
だけど知らない過去にとらわれて、今この時一緒にいてくれる相手を見失っては本末転倒なんですよね。
止まない粉雪は視界から相手を霞ませる。だけど触れた体温が繋がりを思い出させてくれる。
過去は大切です。でも過去が大切なのはそれが今と未来を形作る礎になるからです。
「知らないことがあっても一緒にいることはできるよ、だから一緒にいてね」ってアイドルたちから言ってもらえたような気がしてしまうのは、私の勝手でしょうか。
あとひとつ願うのはアニメ円盤特典曲もサブスクに入れてください。
いつかこの瞬間に名前をつけるならもSeacret!Playful!Drive!も超名曲だから!!
6. mermaid fermata(Altessimo)
Altessimo好き好きオタクが過ぎる。
音楽知識がよわよわなので上手く表現できませんが、Bメロからサビに入る時に一瞬静寂が入ってから弾けるように鳴るオケが海底から一気に泡が噴き出してくる情景を思い起こさせて意識を海中に持っていかれます。
2番Bメロもすごいですよね。1番よりも深みのある音が増していて息苦しさや真っ暗闇の孤独を感じさせます。
歌詞で言えば印象的なのはこれ。
強く 響く
テンポに 愛に
同化して溶けて羽を付けて飛べ!
寄り添って"opus"
ここ最初に歌詞カードを見た時にものすごく衝撃を受けました。
アルテが!命令形で!びっくりマークを歌詞に使ってる!!アルテの力強さに気づき始めたのはここからかもしれません。
しかも人魚モチーフなのに「飛べ」って言ってるんですよね。だけど確かに空や天にまつわる歌詞が他にもあるんです。この曲、一貫して海から空を向いている。
Altessimoは比翼連理。孤独な海を飛び出して至高の音楽を求め一対の翼として飛び立つユニットです。
だからこの歌詞はめちゃくちゃアルテを表現してるし、自分に向けてか聴き手に向けてか強い言葉で鼓舞している。デビューから少し時間が経ち、恐れを乗り越えて飛び立った後のアルテだから歌えた詞だと思います。
あとここの「愛に」の歌い方がすっっごく好きです。ライブだと神楽麗役の永野くんはマイクを包み込むように両手で持っていたんですが、それがこの歌詞と合っていて神秘的な美しさを纏ってらしたんですよ…。
ライブの神秘性といえば、
誰もが泡と消えないmermaid
の歌詞で都築圭役の土岐さんの手に泡が当たって弾けるという伝説の一幕がありました。一流のアーティストは演出の神にも愛される…。
7. Genuine feelings(冬美 旬)
担当ソロ曲だから入れた、というよりはこの曲こそが私が冬美旬の担当になったきっかけに他なりません。
私にとってSideMのPとしてはじまりの曲。この楽曲がなければ私は今ここにいません。
冬美旬は移ろいゆくアイドルです。迷い、揺らぎ、変わっていく。High×Jokerの中で最も「変化」に重点を置かれた存在です。
この曲はまさに冬美旬が揺れ惑いながらも前を向こうとする心情を描いています。
冬美旬とのファーストコンタクトはエムステのローディング画面でした。
「アイドル?…興味ないですね」
なんだこいつ。やる気ないのにアイドルやってるの?なんで?でも声はめちゃくちゃ可愛いな…。
そんな彼の印象はアニエムを通して次第に変わっていきました。
この子は不安なんだ。突然環境が大きく変わり、目の前の常識が全部ひっくり返っていくことに戸惑っていて、だから拒絶するような態度を取る。でも本当はみんなみたいにキラキラしたい。何かを掴みたい。
アニエムの巧みな人物描写とSNSの知見により初心者の私でも彼の気持ちを感じ取ることができ、次第に冬美旬のことを応援したいと思うようになりました。
閑話休題。この曲を初めて聴いたのは3rdライブ仙台公演。アニエムを見て冬美旬への印象が変わり始めた頃にこの公演があったこと、でもGenuine feelingsは初見だったこと、この頃の私はまだSideMにハマりたてで担当が決まっていなかったこと、仙台公演には参加する予定ではなかったけど急遽ライビュをとって滑り込んだこと。全部運命だと思います。私の人生の分水嶺ですね。
かくしてその楽曲が披露される瞬間が訪れました。ピアノの弾き語りという予想だにしない形で。
旬がピアノを弾いている。情熱を失い幼い頃より親しんできたピアノから離れてしまった彼が、もう一度。
あの時ピアノを弾いていたのは永塚拓馬さんだけど、歌声から伝わる感情と壁に映った影がそこに冬美旬を存在させていました。
旬、あなたはそこにいるんだね。あなたは変わりたいんだね。だからもう一度ピアノを弾いたんだね。
狭い世界に言いようのない息苦しさを感じて、でも1人じゃどうしようもできなかったところにHigh×Jokerと出会って、たくさん迷いながらも知らない世界へ羽ばたきたいと思っているんだね。
覚悟も不安も希望も、全部全部あなたの音楽から伝わってくる。涙で視界はぐちゃぐちゃだけど、見届けたい。この演奏も、これからのあなたも。
ひとりじゃ見えない景色があるね
隣には君がいて みんな笑って
この歌詞を聴いた時、みんなに囲まれてピアノを弾いている旬を遠巻きに見ているような感覚になりました。
私もあなたのそばにいる「みんな」に入りたい。あなたのことをもっと知りたい。あなたがこれからどんな世界へ行ってどんなことを思い、どんな選択をしていくのか見守りたい。
私はあの時初めて本当の意味で冬美旬に出会ったのです。
もっと早く冬美旬に出会えていたらと思うこともありました。でもやっぱり旬にとって1番大切な「音楽」を通じて彼と出会えたことは私の大切な宝物です。
1年後に円盤でもう一度この公演を鑑賞した時、今度は旬の隣でHigh×Jokerのみんなと一緒に彼の音楽を聴けたような気がしました。
あの弾き語りからもうすぐ6年。出会ってくれてありがとう。冬美旬くん、私はあなたのことが大好きです。
8. HEAT BEAT "Identity"(秋山隼人)
秋山隼人に恋をする楽曲。
まだ四季と春名がいない頃の隼人・旬・夏来のスリーピースバンド時代は隼人がギタボを担当していました。このパフォーマンスに憧れて伊瀬谷四季が入部してくるので、つまり秋山隼人の歌声は伊瀬谷四季が一瞬で心を奪われるような魅力があるというわけで。
この曲の歌い出しでわかっちゃいますよね。ああ、伊瀬谷はこれにやられたんだって。
冬美旬がHigh×Jokerで1番「変化」に重きを置かれたアイドルならば、秋山隼人はHigh×Jokerで1番「不変」な存在だと思っています。
隼人以外のハイジョ4人は49ELEMENTSでハイジョとの出会いによる変化や成長を歌っています。
だけど隼人は違います。何故なら隼人は皆を変える側の人間だから。ハイジョは隼人の光に焦がれた者の集まりだから。秋山隼人が秋山隼人でいることこそがハイジョの核だから。
秋山隼人って無自覚のカリスマなんです。普通の男の子だけど全然普通じゃない。
そのため49ELEMENTSにおいて秋山隼人の成長ツリーは1人のロックスターとしての方向に伸びたのでしょう。
そして歌うのは「存在証明」。己の身一つで聴衆を焚き付けてくる。かっこよすぎる。
JOYFUL HEART MAKERもだけど、この曲も外部フェスで歌ってほしい。見たいじゃん、俺たちのスター秋山隼人がギター1本でその場にいる全員の心を奪っていくの。
9. Reason!!(315 ALLSTARS)
全体曲はどれも名曲で迷ったのですが、やはり私にとって親にあたる存在のアニメOPから。
毎週この曲のイントロを聴くたびにわくわくしていました。そのわくわくは回を追うごとに増し、SideMというコンテンツとアイドルたちをどんどん好きになっていっているのを実感しました。
3rdライブの思い出バフもかなりかかっています。
We are "315"!!
そうだろ?
きっと叶えよう、
一緒に
3rdに参加したPさんは言うまでもなくご存知かと思いますが毎公演変わるお当番ユニットのリーダーが「そうだろ?」を、ユニットメンバー全員が「一緒に」を歌う演出がすっごく高揚感を掻き立てるんですよ。私がハマりたてなのも差し引いても、SideMは3rdで初めてライブお当番制を設けたので会場全体が「今日はこのユニットが座長!?どんな公演になるの!?」というどよめきと期待に溢れていました。
最高!重なった手で掴め!
ここで本当に隣の人と手を重ねる振り付けも同じ理由でめちゃくちゃ好きです。毎回悲鳴みたいな歓声が上がってましたよね。
アニメにおいてもライブにおいても、そして私のSideM史にとっても最高のオープニングテーマです。
OPの衣装も大好きなので315プロみんなでこれを着ているビジュアルが出た時はめちゃくちゃ嬉しかったです。ALLSTARS音源もありがとう。
ちなみになんでこんなにオープニングって言ってるのに9番目なのかと言うと、アンコール1曲目の想定です。
あとこれは細かすぎて伝わらない案件かもしれませんが、落ちサビ前の間奏でハイジョキャストはいつもエア楽器演奏をしてくれます。あれも大好き。
10. 組曲 -to All Ages Concerto-(Altessimo & 彩)
この曲はトリに持ってくるほかないでしょう。バランス的には全体曲で締めるべきなんですけど曲調的にはこっちで締めたい。
クラシックで和でラップ、おまけにコールアンドレスポンス。荘厳で軽やかで伝統的で革新的で、何より楽しい。この全部の要素を一つの楽曲に共存させることって可能なんだ。作詞作曲歌唱、何もかもが人間業じゃない。
くるくる目まぐるしく変わる曲調と幾重にも重なり合うアイドルたちの歌声。ただ声を合わせるのではなく、異なるメロディを歌ったり掛け声を入れたりやりたい放題てんこ盛り。音楽に合わせてひらりひらりと舞い踊り猫柳キリオに至っては曲中でジャンプまでかまします(かわいい)。「共鳴和音(harmony code)」を音楽で表現せよというお題に対してこれ以上の解答がありますか?
たぶん歌唱難易度は現在発表されているSideM楽曲で最難関だと思います。歌わせる方も応える方も余程の信頼関係がないとこんなのできないって。
聴いてるとすごく誇らしくなるんですよ。SideMというコンテンツは、315プロのアイドルは、ここまでやれるんだって。私はSideMのことが好きな一般人に過ぎないけど、おこがましくもこの曲を持って世界中に自慢したくなるくらい。
最初に視聴動画が出た時から「やっべえなこの曲!?」と注目していましたが、いやまさかあれが氷山の一角に過ぎないとは。公演日から言い続けていますが今すぐフル音源を売ってほしい。
2番で最初にぶちかますのが清澄九郎なのも最高ですよね。彩で1番大人しそうな顔して実は骨の髄までロックな清澄九郎が好きです。ファンコンアーカイブ、突然の彩ラップに混乱するコメント欄で500杯くらいご飯食べられる。コメント欄まで含めて円盤化してほしい。
歌詞の言葉選びも凄まじい。「アルテ」というワードを入れるために「Alte Liebe(意味:古きを愛す)」という単語を持ってくるの、デザイナーズコンボとしか言いようがないです。
そして恐ろしいことにこの曲って「共鳴和音(harmony code)」を体現しながら更に「アイドルマスター SideM」でもあるんですよ。
折衷じゃなく そのままでいいんです
この歌詞とか315プロ、ひいてはSideMの在り方そのものじゃないですか?
世の中と軋轢を起こしてしまうような、でも本人にとっては大切な個性を持ったアイドルが315プロにはたくさんいます。
アイドルマスター SideMはそれらの個性を折ることなく、あるがままの姿で生きることを肯定してきました。
Altessimoと彩の文法を用いてそんなSideMのコンセプトをも表現しているように思えてなりません。
アルテも彩もアイドルコンテンツとしてはかなり変化球なユニットで彼らの存在もまたSideMの個性なんですよね。SideMだから、Altessimoと彩だからこそ生み出せた奇跡の楽曲。
組曲 -to All Ages Concerto-は今世紀最高の楽曲です!
※2024年1月現在、歌詞の文面が非公開のため公式の表記と異なる恐れがあります。
おわりに
書いていて「自分ってこんなこと思ってたんだ」と初めて知ったことがたくさんありました。
選出後に確認したのですが、10曲中6曲が真崎エリカ作詞曲です。
どれだけ真崎エリカの詞に脳を灼かれているんだ。
冒頭の自己紹介に「真崎エリカのファン」と追記した方がいいかもしれません。
御伽話的なモチーフが好きなのでどこかファンタジックな真崎先生の歌詞に惹かれるんだと思います。
あと複数ユニット合同で歌っている曲が多いですね。あまり自覚はありませんでしたがユニット同士の化学反応が好きなのかもしれません。
ここに入れたかったけれど泣く泣く削った楽曲も数多あります。もう各ユニットで楽曲ベスト3を選びたいですね。いや3×16曲じゃ全然足りないか。
お読みくださった方、もしいらっしゃればありがとうございました。
これからもアイドルマスター SideMを応援していきたいです。
願わくばこの文章が315プロのアイドルたちの魅力を伝える一助となりますように。
おまけ
選外ではあるもののどうしても語りたい楽曲2曲について。
まず一つ目。
Toward Pole Star(High×Joker)
10選をライブセトリ風にしたかったのですが、どうしてもToward Pole Starを入れるとセトリのバランスが難しくなってしまったので番外としてこちらで語らせていただくことにしました。
JOYFUL HEART MAKERが隼人作曲ならばこちらはまず間違いなく冬美旬の作曲だと思われます。
新曲の告知があった時このタイトルを見て崩れ落ちたハイジョPも多かったのではないでしょうか。
かつてモバで開催されたイベントで、旬が「星空」をテーマに作曲するというお話がありました。
旬が作った曲のタイトルは「カシオペア」。
空に輝く5つの星をテーマにした楽曲。旬にとって「星」とはHigh×Jokerのことなんです。
2024年1月現在に至るまで公式でカシオペアがどんな楽曲か明かされてはいません。わかっているのは旬のキーボードソロがあるということだけ。
イベント以降ハイジョPは己の中にそれぞれのカシオペアを思い描いてきました。(私はこのイベントより後にSideMを知ったので当時の様子は伝聞のみの知識です)
そんな折に発表されたこの楽曲。
タイトルである「Toward Pole Star」の直訳は「北極星に向かって」。
北極星は地球から見て動かないように見える星。道しるべとしても使われます。
カシオペアではない、でも確かにカシオペアの輪郭をなぞる曲。それが「Toward Pole Star」。
この楽曲はサイスタCDシリーズが初出。今まで積み重ねてきた物語とは違う世界線。だけど音楽の中に今まで一緒に過ごしてきた旬の歴史も息づいているような気がしました。
ここまではカシオペアありきの文章。ここからはモバやカシオペアの話を抜きにしたこの楽曲の印象について話します。
静かながらまばゆさを感じる旋律。5人のそっと語りかけるような歌い方。しっとりと聴かせる曲調。
ハイジョがいつもの元気をそっとしまって、屋上で目をつぶり微笑みながら隣に座って歌ってくれているような光景が浮かびます。
これ絶対冬美旬の音だ〜!!音色でわかる〜!!!旬が作ってる〜!!!
私は旬の歌声を身が引き締まるような寒さを帯びた、澄み切った冬の空気とよく形容するのですが、Toward Pole Starの音からも同じ冬の香りを感じました。
たとえ臆病な空が天気荒らしても
1番サビ終盤、この部分の旬のハイトーンボイスは一級品です。
また、Toward Pole StarはJOYFUL HEART MAKERのカップリング曲です。
この2曲は曲調は正反対ながら対というか表裏一体な部分があると感じています。
JOYFUL HEART MAKERはハイジョの方からこちらに来て手を取ってくれる歌詞でした。
対してToward Pole Starでのハイジョは北極星。不動の道しるべとして私(聴き手)を照らしてくれる存在です。
私が自分の足で歩かなければいけない時でも、光を見失ってしまったとしても、北極星は変わらずそこにあります。いつだって側にいてくれます。
隼人と旬の聴き手に対するアプローチの違いとHigh×Jokerの根底にある聴き手への優しさを感じることができる1枚。「THE IDOLM@STER SideM GROWING SIGN@L 18 High×Joker」名盤です。
リリース情報|アイドルマスター SideM|Lantis web site
ANYWHERE 冬美旬ソロVer.
企画の概要的にはOKとわかりつつ配信もYouTubeなどのリンクを貼れるものもないので泣く泣く選外にしたのですが、歌詞の意味とか抜きにして私がSideMで1番歌声が好きな曲。それが「ANYWHERE 冬美旬ソロVer.」です。
担当の贔屓目抜きに…できてるかはわからないけど、とにかくヤバい。
あの折り目正しい凛とした冬美くんが、生真面目な冬美くんが、こともあろうに気だるげな色気を出している。この冬美旬はたぶんシャツのボタンを2個くらい開けています。顔を少し下げているけれど、前髪の奥にある瞳の存在感がこちらを圧してくる。
大人とは違う、瞬く間に終わってしまう少年の時期にしか出せない、危うげで中性的な魅力を完全に自分の武器にしている。いつからそんなことができるようになったんだ。
まずこの曲が冬美旬の得意な音域にドンピシャなんですよ。しかもこの時期の冬美はもうアイドルとしての経験も積んでかなり吹っ切れてます。だから表現の幅持たせまくり遊び放題なんですね。
あの冬の朝の空気のような、澄み切っていてどこか切なさを帯びた声が、敢えて力を抜くことでしなやかさを帯びている。こちらにまるで興味がなさそうなのに挑発的。人を狂わせる魔力を持っている。きっと冬美旬は315世界線の一部のファンにこう呼ばれているでしょう。「旬様」と。
もしどこかで聴く機会があれば私と一緒に狂ってください。